12月定例議会 「ネット配信」

新生酒田市初議会で『心の時代』を大いに語る

5番、石黒覚でございます。

皆様、大変お疲れのところとは存じますが、本日最後の質問者でありますので今しばらく、ご容赦願いたいと存じます。

2005年もいよいよ師走の大詰めとなりまして、本当に慌しい日々であります。そして、12月と致しましては80数年ぶりという突然の大雪に見舞われまして、雪国に住む人間でありながら右往左往している状況であります。

さて、私達新生酒田市の市民にとりましては、50年に一度の広域行政合併成立という、歴史的にも忘れることが出来ない一年でありました。膨大な時間と労力を費やし、知恵と勇気を持って成し遂げられた1市3町合併が、私達の子どもや孫たちの時代に、今より素敵な「心のふるさと酒田」として引継がれていくことを、心から願ってやまないところでございますし、責任世代の一人と致しまして皆様と一緒に、真摯な議論を重ねる中から、更なる知恵の集積を持って確固たるいしずえの構築に微力を惜しまないと考えているものでございます。

それでは、通告に従いご質問を申し上げさせていただきたいと存じます。

一点目は、市長も所信表明の第一に挙げられておりますところの、「新市発展のいしずえの構築」をめざすために「新市の一体化の促進」を述べられております。まさに同感であります。一刻も早く一体化する必要があると認識するところでございますが、そのためにはまず何から始めるべきかという視点で、「地域の良さを生かすまちづくりの方向」につきましてお伺い致したいと存じます。

ひとつは、旧市町それぞれがもつ良さを市長として、どのように認識されておられるかについてお尋ねを致したいと存じます。

長い年月、別々に歴史を刻んできた1市3町が、一体化していくときに最も有効で重要な手段は、それぞれが持つ良さを互いに認め合うことではないかと考えます。相手の悪いところをあら探しして、そこを削り取る手法や大きい方が何でも合理的であるから、そこに何が何でもあわせようとする強引な手法ではなく、まずは相手の優れているところを認め、そこを伸ばしていく手法こそが一体化を早める近道だと確信するところでございます。

おそらく、上げるときりがないほど、たくさんの良いところをそれぞれが持っているのだと思います。例えば、私くしの住んでおります平田地域が取組んできた中で、他に誇れる点を一つ二つ、私なりに申し上げるとするならば、農業集落排水事業や合併浄化槽設置事業にいち早く取組み、すでに平田地域全体で90数%の普及率となっていること。あるいは、子供たちの教育にかける情熱の大きさ、そして予算への反映などなど。

また、旧3町が共通して持つ良さと考えられるのは、秀峰鳥海に代表される山や森林資源であり、それらが育む豊かな水ではないでしょうか。私くしは、こうした豊かな大地は、旧3町が旧酒田市の皆様に持参した大きな財産だと信じています。そして、旧酒田市が旧3町の私たちにプレゼントしてくれた、大陸につながる海、そして港は、世界に向け限りなく広がる、子供たちの夢を叶えてくれる極めて貴重な財産だと確信します。

まずは、阿部市長の率直なご所見をお聞かせいただきたいと存じます。

次に、少し視点を変えて「安心・安全のまちづくり」についてであります。合併という大きな社会変革の中だからということで、住民の日常的な生活のリズムを狂わせるようなことがあってはならないことは言うまでもありません。社会が大きく変化する時に、最も忘れられてしまうのが一番弱い立場にある人たちではないでしょうか。

近年頻繁に住民生活を脅かす、自然災害の発生や、世の中を震撼させる信じられない事件・事故の発生による犠牲者は、本当に残念でならないのでありますが、多くは社会的弱者の方々ではないでしょうか。

そうした住民の皆様の不安をいち早く解消するためには、これまで1市3町それぞれが取組んできたところの「安心・安全のまちづくり」に対する施策を早急に融合させ、強化拡大することが急務と考えます。

そこで、危機管理体制確立に向けいち早く危機管理室を立ち上げ、取り組みを強化してこられた旧酒田市の姿勢を評価しながら、これまでの成果と合併後の課題についてお伺いいたしたいと存じます。

危機管理室の体制と役割については、昨日もお聞きいたしたところであります。災害発生時の初動体制確立の中心を担うことは、極めて重要な役割であることは間違いないと理解するところであります。そこで求められるのは、まずは危機管理に対する豊富な知識と発生する諸課題解決能力はいうまでもないことですが、さらに大切なことは危機発生察知能力であり、被災された方々の立場に立って、不安な心を理解した上で対処策を構築する能力が備わっているかという点であります。こうした能力は、日常業務の机上でのシュミュレーションや学習だけでは決して備わるものではないように思います。

昨年の新潟県中越地震の際、私も被災建物応急危険度判定業務のボランティアとして実際に現地入りする経験をさせて頂きました。正に百聞は一見にしかずと申しますが、悲惨な状況を理解し、刻々と変化する対応のあり方、被災者の心の状態を知るなど、極めて貴重な経験をさせて頂きました。

そこで、震災や豪雨災害など、これまで危機管理体制確立を目的とした職員育成のための現地派遣などの研修活動は、どの程度実施されてきたのか、実績があればお知らせいただきたいと存じます。また、それらの必要性をどのように認識されておられるか、お伺いいたします。

また、現時点での酒田市の危機管理体制、特に指揮命令系統はどのような体制にあるのかお尋ねをいたしておきたいと思います。

実はすでに危機管理室には問い合わせを致した件でありますが、先月11月23日午後9時ごろ発生した、落雷による1時間以上の停電に見舞われた八幡地域の住民の方から寄せられた、電話でのお話でありますが、私に電話を下さった方の話では、一人暮らしの高齢者などから何本も電話が入って、長い停電に不安を募らせ、いつ回復するのかとの訴えだったそうです。その方はすぐに総合支所に電話で問い合わせをしたところ、つながらず、市役所に電話したそうですが、危機管理室はその時点では不在で、お年寄りのことなので福祉関係課につないでもらったら、忙しいので別の課に問い合わせて下さいと対応していただけなかったそうです。そのこと自体を責めるつもりでの質問ではありません。

例えば、これは後でお聞きしたお話でありますが、電気を必要とする機器によって自宅療養をしている病気の方も中にはおられるということであります。こうした方々にとっては、停電というのはもしかしましたら、命が危ぶまれる非常事態かもしれません。そして、現在はそうした方々の把握を東北電力さんが電気供給者として行っており、いち早く対応しているとのことだそうです。そのことは電気供給事業者としての責任なのかもしれません。しかし、住民の安心・安全を担保する責任や、住民の命を守る責任を持つ行政が全く把握していないとしたら、そのことは緊急に検討をし、対応が必要な危機管理の役割ではないでしょうか。また、旧3町には先ほども論じられていたように、防災無線が全町的に整備されております。それらを有効活用して落雷や停電、豪雪による除雪の状況など、きめ細かな情報提供をすることができれば、住民の皆様に少しでも安心感を与えることが出来るのではないかと考えます。今後、更に急速に増加するであろうと思われる高齢者の一人暮らし世帯など、社会的弱者を大切にする行政のあるべき姿と考えますが、いかがでしょうか。

二点目は、子供たちの心の現状と教育の方向についてであります。

最近、石川教育長のご挨拶などの中に感激しながら拝聴させていただいております、お言葉がございます。それは、「これからの時代は心の時代です」と言うお言葉でございます。

くしくも私くし自身の議員としての信条そのものなのであります。旧平田町議としての2年半、そしてこの度の市議選においても変わらずに訴えさせていただいた「今こそ心の時代を切り拓く」という認識であり、議員活動の方向、あるいは人生観そのものなのであります。逆に申し上げるならば、今こそこうした取組みを信念のもとに進めなければ、間もなく訪れる超高齢社会を支えきれない時代を迎えることになってしまうということだと認識しております。

少子化が猛スピードで進んでいる現在、その減少し続ける子供たちの中で、大切な心が、少しゆがんだ方向に向いていることが心配でならないのであります。こうした子供たちの心を作った責任は、まぎれもなく私達親世代であると自覚しなければならないと思うのであります。まずは、そうした子供たちの心の現状をしっかりと見つめることで、これから先の教育の方向がおのずと見えてくるであろうと考えております。数字的統計で子供たちの心を計りたくはないと思うところでありますが、ご所見をお伺いいたしまして、1問目と致します。

《2問目》

議長5番、ご答弁を頂きまして、市長並びに教育長のご認識をお聞きできました。ありがとうございます。

さて、そこで旧市町の良さについての認識につきましては、それぞれの立場でのものでございますので異論を唱えることではないと考えております。大切なのは、そうした認識をどのように展開をするかによって、地域の良さを生かしたまちづくりの方向につなげていくかということだと思います。

まず考えられることは、新市の舵取り役でございます、阿部市長自身の目と耳で地域の良さをさらに発見し、その思いをどのように、市民の皆様の隅々まで伝えていくのかと言うことではないかと思います。選挙後のインタビューや所信表明、あるいは今定例会の多くの答弁の中で、示されたと理解いたしております、市民の方々と直接お話をする機会を多く持つ取組み。様々な形での住民懇談会などを積極的に展開するとした考え方などは、大いに評価を致すと共に大きな期待を致すところでございます。現時点でどの程度の開催と考えておられるのか具体案があればお伺いいたしておきたいと思います。

また、以前、消極的過ぎはしないかと批判的に感じていました、マスコミ対応についても、定例的に実施する方向の姿勢が示されていると認識いたしておりますが、改めてお考えをお伺い申し上げます。

一方、それぞれの地域の良さを生かすまちづくりの展開をスムーズにするために、職員の方々の知恵の出し合いの場が重要と考えるのですが、これまでのような、縦割りの中での議論ではなく、職場単位や職域を越えた新しいシステムを作り横軸での自由な議論が必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

次に、安心・安全のまちづくりの方向でありますが、かつて、未曾有の大災害となった酒田大火を経験した街として、危機管理に対する確固たる姿勢を示すためにも、現在、暫定計画として示されております地域防災計画を、より緻密で実践的な計画とするための方法として、様々な災害から復興をとげた地域の調査研究プロジェクト立ち上げなどのお考えはないものでしょうか。また地域防災計画の早期確立に向けたスケジュール等はどうなっているのでしょうか。

二番目の、子供たちの心の現状と教育の方向の点でありますが、心の教育と子供たちの安全確保の両面から、今最も求められているのは、もしかすると地域の教育力ではないかと考えます。

例えば、私達が育った時代の地域には、登下校や学校外の活動をする子供たちを日常的に、見守る大人たちが沢山いました。魚屋の親父さんだったり、駄菓子屋のおばあちゃんだったり、タバコ屋のお母さんだったり、農家のお父さんだったり、いわば地域の中で働く全ての大人がそうだったような気がします。そうした多くの大人たちの目が、常に子供たちに向けられていたような気がします。そして、我が子と同じように扱ってくれる寛大な大人達だったのではないでしょうか。

現在、子供たちの安全を見守る様々な組織が立ち上がっていることは、承知しております。大変大切なことだと思います。それと同時に、かつてのように地域で働く全ての大人達が、日常的に子供たちに目を向ける取り組みを構築するための施策を、教育委員会だけではなく行政挙げて取組む必要があると考えるところですが、教育長の御所見をお伺いいたします。

《3問目》

最後に、子供たちの「心の教育」について、私くしの小学校時代の恩師が、卒業式の日に記念アルバムに記して下さった言葉を紹介させていただきたいと思います。

『花は色 そして 香り  人は心 そして やさしさ』

と言うものであります。私くしの小学校卒業以降の今日までの人生のよりどころとして、現在も大切にしている言葉でございます。

新生酒田市の次の時代を担う子供たちの心が、先生方と深い結びつきや、地域の教育力、あたたかい家庭に支えられ「豊かに育まれる」教育の方向を、見極めていくために日常的にPTAなど多くの組織団体の皆様と議論を続けていただくことを希望して質問を終わります。

【答弁含み52分45秒】

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