6月定例議会 「ネット配信」

ゴミ減量・森林保全で環境都市酒田を訴える

5番、石黒覚でございます。
通告に従いまして、一般質問をさせて頂きます。

連日、世界中がサッカーワールドカップに熱狂し、時差の大きい日本では、極めて寝不足状態の国民が多くなっている今日この頃であります。そんな中でドイツに世界中からかけつけている、多くの応援団の皆様が排出するゴミの量は一体どのくらいなのか、あるいは開催国ドイツの観光収入と観光客が排出するゴミ処理経費の関係や、日本国民が深夜のテレビ観戦をしながら飲んだり食べたりする量が増加し、これが1ヶ月続くことでゴミ排出量がどのように変化するかなどに興味を示す、変人人間は世界中にどのくらいいるのか、そんなことを考えて眠れない夜が続いている、最も変人の私であります。

そこで、まず1点目と致しまして、環境都市酒田の構築と言う視点で「ゴミ減量対策について」ご質問申し上げたいと存じます。

皆様方は、ゴミの量として5,161万トンという数字を頭の中でイメージできますでしょうか。頭の大きさは人に負けない私ですが、脳の活性化が今一つの私には、どうしてもこの数字のゴミの量をイメージすることが困難なのであります。この5,161万トンという数字は、平成17年1月21日付けで、平成14年度全国一般廃棄物処理状況調査結果として、環境省が公表した数字であります。1日1人当たりのゴミ排出量に換算すると、約1.1kgに相当するのだそうです。例えば昨日、我が家で購読している朝日新聞と山形新聞の朝刊の重さを量ってみたのですが、朝日新聞が170g、山形新聞が120gでした。そうすると、私達日本人が排出しているゴミの量は毎日、山形新聞朝刊10日分の重さとほぼ同じと言うことになります。まさに、ゴミ列島日本と言わざるを得ない状況であることを改めて認識しなければいけないのではないかと考えるところであります。

20世紀半ばから始まった高度経済成長と共に、右肩上りで増え続けたゴミの量は、確かに国のゴミ減量政策等に基づき、各自治体の努力によりここ10年減少傾向にあることや、リサイクル化が進んでいることも事実です。それでも環境省の同年の公表にあるとおり、平成14年度のリサイクル率は15.9%に止まっているのが現状です。

それでは、私達酒田市のゴミ処理の現状と課題はどのようになっているのでしょうか。

酒田地区クリーン組合平成17年9月発行の「組合の概要」という冊子をみると、平成16年度の数値として、1市6町の可燃ゴミ、粗大ゴミ、不燃ゴミ搬入量が約57,171トンとあります。そのうち合併した1市3町の量は、約44,534トンのようです。また、酒田市環境衛生課が平成17年度発行した「環境・廃棄物概要」よれば、平成16年度家庭系ごみ排出量は、市民一人当たり777gとあります。これらの数値は全国平均値から見るならば、確かに大きく下回った数値であることは間違いなく、取組みの姿勢や市民の意識の高さがうかがえるものと評価いたすところであります。しかしながら、こうした数値は必ずしもベースとなっているデータが一致しているとは限らないことや、産業構造、ゴミ処理体系などなど、様々な要因によって変わってくるものであろうと考えるところでございます。

また、酒田市の生ゴミについてお尋ねをしたところ、収集される生ゴミの含水率が70%にもなっているとのことであります。この点に関しては、環境衛生課発行の「どうすれば減らせるの」という大変分かり安いゴミ減量パンフレットの中にある、「今から始めよう水切りの徹底」に記載されている通り、①野菜などは使えない部分を初めから分けて洗う、②余分な水分を吸わせないために乾いた調理クズ用の入れ物を用意する、③三角コーナーに水切りネット等を活用し、ゴミ袋に入れる前に十分に水気をしぼる、ことを心がけることで酒田市民が1年間に出す生ゴミ9000トンの10%、900トンが減量できると書かれています。

さらに、クリーン組合平成16年度可燃ゴミ分析によれば、搬入された可燃ゴミの水分を除いた状態でのゴミの割合が、①紙・布類が48.57%、②プラスチック・ゴム・皮革類が21.93%、③厨芥類(いわゆる調理場からでる野菜や魚介など)が12.89%、④木・竹・わら類が10.56%、⑤不燃物その他6.05%となっています。

まずは、当局がゴミ処理の現状と課題、また同規模の自治体に比べ本市のゴミ減量対策のレベルについてどのように認識されておられるか、ご所見をお伺い致します。

二つ目と致しまして、そうした現状と課題を踏まえたうえで、例えば本市におけるゴミ減量対策としてまず出来ることは、先ほども述べましたとおり、現に存在するパンフレット記載事項である生ゴミの水切りの徹底やリサイクルの強化、トレイの回収率アップ、買い物マイバック運動などなど、市民の皆様一人一人ができる対策をいかに理解して頂き、徹底的に啓蒙できるかではないでしょうか。これまでのご努力には敬意を表しながらも、まだまだ普及啓発の体制は不十分と考えますがいかがでしょうか。

また財政的視点で見た場合、平成18年度当初予算に占める環境衛生課所管事業費1,811,824千円は、全額がゴミ処理関係ではないわけでありますが、その大半がゴミ処理に関する予算であることは間違いないことだと思いますし、一般会計予算全体の4.15%に当たる巨額を投じて実施しているゴミ処理事業を、更にごみ減量対策強化拡大を進めることで、少しでも節約が可能とするならば、今まさにゴミ減量対策の強化拡大の必要性は、喫緊の重要な課題であると考えるところであります。

一方では、ゴミ問題は単なる財政的問題に止まるものではなく、大量生産・大量消費・大量廃棄という経済合理性追求がもたらした20世紀の「負の遺産」として捉えるならば、地球環境破壊や本来人間が持つ、あらゆる物を大切にする心やゴミは捨ててはいけないとする道徳心の歪み、他人に不快感を与えてはいけないとするモラルの欠如をもたらしたことへの率直な反省に立ち、教育の見直しや豊かな人間性の回復を必要とする「心の時代」の、根本問題であると認識するところでありますが、ご所見をお伺い申し上げます。

三つ目は、平成15年12月1日施行の容器包装リサイクル法や、それ以前の廃棄物処理法、あるいは環境保全に係る関係法令に基づき平成16年度に策定された「酒田市ゴミ処理基本計画」は、市民の皆様との深い議論の中から作り上げた極めて評価の高いものであると認識するものであります。しかしながら、昨年11月に1市3町による合併がなされたことを受け、旧酒田市の数値に基づく計画であることから、計画の見直しを含め、新たな「ゴミ処理基本計画」を策定することが急務となっています。また、前段申し述べさせて頂いた点を踏まえながら、現計画に示す10年後のゴミ排出量削減目標3,700トン、市民一人当たりの減量目標1日約100gの数値を、さらに高いものに設定していく必要があろうと考えるところでありますが、策定状況とその方向について当局のご所見をお伺い申し上げます。

4つ目は、そうした取組みの姿勢を全酒田市民の一致した目標とするために、全市民あげて深い議論を交わす中から知恵の結集を図り、名称は別と致しましても、「ゴミ減量都市宣言」など、他に誇れる都市づくりのあり方を、先駆的に進めるべきと考えますが、当局のご所見をお伺い申し上げます。

次に2点目でありますが、1点目と同じ視点に立ち、森林保全対策についてお伺い申し上げます。前者のご質問と重なる点については、あらかじめご容赦を願いたいと存じます。

一つ目は、1市3町の合併により酒田市のエリヤに含まれた市の面積の60%を越える広大な森林の現状と課題についてであります。

旧平田町の時に幾度か繰り返し訴えさせて頂いたものでありますが、昨年3月の議会で、町の面積の82%に当たる森林について、次のような発言を致しておりました。

82%が森林あるいは山地と言う我が町特有の自然環境は、21世紀最大の課題であります「地球環境保全」における最重要財産であると考えます。この貴重な財産を、合併後の新市民と共に守り、発展させる取組みの構築が急務と考えます。これまで我が町において、この特異な自然環境を積極的に利活用した事業としては田沢川ダム建設事業があると思います。しかしながら、林業振興あるいは森林が育む命の水とも言うべき資源を意識的に、あるいは財産活用という視点で有効な投資をどの程度されてきたのでしょうか。海が荒れて、海洋資源が壊滅的打撃を受けた経験から、海を守るには川上、いわゆる森林の保護が基本であろうと言う考え方が、一般論として熟知されたのは、ごく最近のような気がします。

また、2005年2月、先進国に温室効果ガス削減を義務付けた京都議定書が発効されたことは記憶に新しいところでございます。温室効果ガスを直接削減することは最も重要な手段であることは間違いないことだと思います。それと同時に、二酸化炭素を吸収し、酸素を生成する森林を守り続けることの重要性も言うまでもないことであります。そうした点を踏まえ、我が町だけではないわけでありますが、合併後、旧3町が持つ森林、山地の保全あるいは利活用について、合併前にビジョンを構築し、合併後の重要施策の一つとして明確にすることが、行財政改革の断行に匹敵する課題と考えるのですが、いかがでしょうか。と言うものであります。

その時点では、ビジョン策定に対する明確な御答弁を頂だいするに至りませんでした。そのことを今、私なりに理解をするとすれば、合併を前に一平田町が、先走ってビジョン策定をすることが、合併後の舵取りをすることになる、選挙によって選ばれる新市長への思いやりの心だったのかも知れません。

しかし、誰しもが認識する森林の現状は、入口である里山から深山まで、投資もままならない、経済的価値から見放され、荒れきった状態であることは明白ではないのでしょうか。一方で、森林を語るときに、環境問題だけで語るわけにはいかないことも事実です。産業としての林業を、現在も地道に営んでおられる方々は少数ではありますがいらっしゃることも忘れてはならないことであります。そうした点も含めて、改めて当局のご所見をお伺い申し上げます。

2点目は、松枯れ、ナラ枯れ対策強化の必要性についてであります。先日、可決されました6月補正予算で明らかになった、国、県の「松食い虫対策事業」補助金カットは、正にただ今述べさせて頂きました森林保全の重要性を知りつつ、財政改革の名の下に、三位一体改革の傘に隠れた国、県の責任放棄とでも表現したい思いであります。松食い虫対策が、一市町村が負担しうる状態まで手立て出来たと判断できますでしょうか。当局のご所見をお伺い致します。

3点目は、通告順を逆にさせて頂きまして、森林保全計画策定の必要性についてお伺い申し上げます。正に地球環境における森林の重要性や林業再生の視点から、これまで国、県の方針に基づくとして来た市町村の森林保全に対する考え方は通用しない時代になったと言わざるを得ない今、まずは酒田市の毅然とした方針を打ち出し、計画の策定を急がなければならないと考えるのですが、ご所見をお伺い致します。そして、その計画を持って国、県の責任を求めていかなければならないのではないでしょうか。

そして4点目は、これまで述べさせて頂きました点を踏まえて、それらの基本となる「環境基本計画」の策定を急がなければならないと考えるところでございますが、策定状況とその方向について、当局のご所見をお伺い申し上げます。もちろん現在進められている「新市総合計画」と整合性のあるものでなければならないわけでありますので、その点を踏まえたスケジュールであろうと認識するところでございます。以上、1問目とさせて頂きます。

《2問目》

それでは2問目を申し上げさせて頂きたいと存じます。

まず、ゴミ減量対策についてでありますが、ゴミ処理の現状と課題、そしてそれを踏まえたうえでの更なる、ゴミ減量対策の強化拡大の必要性に対する認識の点においては、大きな違いはなく、むしろ同じ考え、同じスタンスという捉え方であると受け止めさせて頂いたところでございます。また、新市のゴミ処理基本計画の策定状況と方向についても、現在、計画策定に向けての準備段階と承りました。

そこで、他の先進事例等に学び、考えられるゴミ減量対策強化拡大の具体的方向について、2・3述べさせて頂きたいと存じます。まず、ゴミの分別種類の拡大でございます。現在本市において可燃ごみとして生ゴミと一緒に黒文字の袋に混合されている、「プラスチック系ゴミ」同じく「古着・古布」などを資源物として回収することが一つです。

例えば、プラスチック系ゴミの中でも現在すでに、小売店が中心となって回収しているトレイなどは出来るだけ現在のシステムの利用を拡大することが大切だと思いますが、小売店の考え方にはかなりの温度差があり、回収数量が遅々として拡大されないのが現状のようです。そこで、これらも含めてカップ麺のカップや、卵などのケース、ラーメンその他の袋類、ラップ類、洗剤その他のボトル類、チューブ類を資源プラスチックとして回収し、リサイクルするのであります。また、同じように古着・古布も資源ごみとして回収し、リサイクルするのです。これは埼玉県坂戸市では先進的取り組みとして実施されているものです。

リサイクルの方法は、(財)日本容器包装リサイクル協会が指定した再商品化事業者を通じて再生利用されているものです。ガス化により化学原料に再商品化するケミカルリサイクル、製品としての材料化をするマテリアルリサイクル、発電や固形燃料化などのサーマルリサイクルなどがあるそうです。

また、古着はYシャツやカラーシャツ、Tシャツ、ジーパン、ジャージ、下着類などを洗濯して資源物収集をし、海外リサイクルとして輸出する。また、シーツ、タオル、毛布などは、やはり洗濯をして資源物収集し、工業用ウェス等に再利用することが出来ると言うことだそうです。そして、収集袋をそれぞれのために作るのではなく、資源物用1種類で対応し、回収日を指定する方法をとっているようです。

次に、ゴミを出来るだけ作らないと言う取り組みとして、同じく坂戸市で取組んでいるのが、イベントなどからでる使い捨て食器の減量を図るためイベント用食器貸し出しサービスです。もちろん無料での対応のようです。同様に考えるならば、市役所などのような大きな事業所では、出前の昼食を食べる方々も、お弁当持参の方々と同様に、マイ箸を使用する。

ちなみに日本で1年間に使用する割り箸の数は、NHKの調査によると285億膳だそうです。単純に1膳1円とすれば、何と285億円と言うことです。蛇足ですが、この驚く割り箸の生産は、国内の生産価格では割に合わないとして、ほとんどが外国で施産されているとのことです。そして、日本文化の割り箸が海外の国々の森林破壊をしていることも悲しいことだと思ってしまいます。

約10万人の人口規模の坂戸市では、ゴミ処理量のベースなる数値は酒田市とは異なるもの、こうした取組みによりすでに2年ほどで1人1日当たりのゴミ排出量を100g減量する第一目標をクリアしたとホームページで紹介されています。

これらの取り組みを、今後策定される新しいゴミ処理基本計画に盛り込むことは、十分可能だと考えるところですが、いかがでしょうか。

また、当面すぐにでも取組むことが出来る現在の計画によるゴミ減量の啓蒙活動に積極的に取組む一つとして、毎月発行される公報に掲載されているゴミ関係データや減量対策記事など、目を凝らして見ても見落とすようなものではなく、常にA4版サイズぐらいのチラシにして配布する。また、旧3町に対しては防災無線をフル活用して、繰り返し皆様の耳に届けるなどの対策を早急に実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。

数日前の夕方、総合支所の教育振興室から、小学生の下校が午後2時頃から始まるので、地域の皆様の見守りや声掛けをお願いしますとのお知らせを聞くことが出来ました。今あるものを最大限に活用して、市民生活の安全・安心を確保する我が酒田市の前向きな姿勢を垣間見たような気がしました。ゴミ減量についても是非、活用すべきと重ねて訴えさせて頂きます。

また、ゴミ処理基本計画策定委員選定に当たりましては、男女共同参画推進も含め、よりゴミに対する認識の高い、女性の登用を少なくとも50%以上とするよう希望するものであります。

二つ目の森林保全対策についてであります。さる6月15日文化センターにおいて開催されました、山形県森林審議会「県民みんなで支える新たな森林づくりと費用負担のあり方について」中間とりまとめが示され、県民みんなで支える新たな森林づくりの地域意見交換会に参加させて頂きました。簡単に申し上げると、新たな税制による森林保全の必要性を打ち出した審議会報告であったと思います。私個人的には、その点に対して異論はなく、現在16の自治体がすでに実施に踏み切ったことを考えるならば、県土の70%が森林である山形県においても必要な施策であろうと理解するところであります。

そのことと、今年度踏み切った「松くい虫対策事業」補助金カットとの整合性について、会議の趣旨から外れることは分かりつつ意見を申し上げさせて頂いたのですが、国の方針だとする苦しいお答えには不満が残るものでありました。しかしながら、県の考え方が森林保全は重要な課題とする認識の点において評価しながら、酒田市の毅然たる姿勢を示すための「森林保全計画」及び根拠となる「環境基本計画」の策定を急ぐ必要性を今一度、強調させて頂きたいと存じますが、いかがでしょうか。以上、2問目と致します。

《3問目》

古紙1トンをリサイクルすると、直径14cm、高さ8mの立木20本からパルプを作るのに相当することを市民皆様と共に認識を新たにしながら、また、酒田市が先駆的に取組んでおりますリサイクルポート事業の新しい展開の象徴とも言うべき、新会社が昨日、設立記念式典を挙行され、21世紀の新産業の船出をしたわけでございますが、正に環境都市酒田の構築の起爆剤となることを、心から念願するところでございます。

最後に、旧酒田市の策定した「ゴミ処理基本計画」の表紙に記載されている、「地球環境は、未来の子供たちからのあずかりもの よごさずに未来の子供たちに引き継ごう」という崇高な精神に、心からの賛同を申し上げながら、厳しい財政ではありますが、この崇高な精神を実践する一歩を踏み出すことを希望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
【答弁含み47分20秒】

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