平成22年3月3日(水)平成22年3月定例会市長施政方針および平成22年度議案に対する総括質疑 ネット配信
それでは、市民の会を代表いたしまして、総括質疑を申し上げさせて頂きたいと存じます。前者と重なる質疑につきましてはご容赦願いたいと存じます。
一昨日、世界中が注目し華々しく繰り広げられたバンクーバー冬季オリンピックも閉幕致しました。選手達の血のにじむような努力による100分の1秒を競い合う華やかなスポーツの祭典の影で、一向に改善の気配が見えない世界経済の状況、アメリカ議会等におけるトヨタ車リコールに係る豊田社長の動向、さらには南米チリにおいては、マグニチュード8.8という巨大地震が発生し、多くの犠牲者が出ていること、そしてその影響が津波という形で我が国の多くの地域にも、大きな不安と浸水などによる被害をもたらしました。この場をお借りいたしまして、私からも改めて被害に見舞われた皆様方に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
さて、経済、雇用はもとより政権交代による社会システムの変革、さらには地球温暖化などに起因する自然災害、あるいは巨大地震など様々な多くの不安を抱えながら、私達酒田市も2010年度という新たな年に向けて、前進をしていくための極めて重要な3月定例議会を迎えております。阿部市長におかれましては、一昨日、平成22年度施政方針演説により、緊急に必要な本市の政策の方向について述べられました。阿部市長が示される通り、本市の経済・雇用情勢も大変厳しい状況にあるとする情勢認識は全く異論のないところでありますし、むしろ私は、危機的状況にあるとの認識をする必要があろうと思うところであります。
こうした認識の下で、まず「積極的な経済対策と緊急雇用対策の拡充」について何点かお伺い致します。
一点目は、緊急的な雇用対策の具体的内容についてお示しを頂きたいと存じます。施政方針の中では、引き続き関係機関との連携強化、市民・企業への相談機能の充実、国・県の支援制度の普及と積極的活用の促進などが述べられています。しからば本市はどんな独自の施策を講ずるのかが、今ひとつ見えないところであります。
二点目は、セーフティネット機能の拡充の具体的内容についてお示し頂きたいと存じます。ここでは特に企業に対するセーフティネット機能について、まずは本市における近々の企業倒産や失業者状況、あるいは自殺者などの状況も含めて、お示しいただければと思います。セーフティネット機能の最終目的は、企業が存続できるための施策であると共に、企業経営者を含む方々が再チャレンジできるシステムがどう構築されていくかという点に大きな役割があるのではないかと認識する所でございます。
三点目は、未就職高校卒業者雇用促進助成金の具体的内容についてお示し頂きたいと存じます。先日、NHKで高校生等の就職に関する特集番組を見る機会がございました。現在でも卒業後の就職先が決まっていない何人かの高校生が、生の声として発言していましたが、「求職先が限られ、職種を選ぶことも抑えながら、面接試験を受ける中で、不採用の通知が来ると、自分は本当にだめな人間なのかとさえ思えてくる」あるいは、「もう自分は試験を受けてもだめなんだ、社会から見放されたんだと落ち込んでしまい、次に向かう気力さえなくなってしまう」一方では、「高校3年間アルバイトを続けながら、学費を何とか払い続け卒業できる、どうせ就職先も決まっていないので卒業後は少し休みたい」これが、未来の日本を背負っていく18歳の子供たちの現状なのです。また、就職担当の先生の発言は、「高校在学中は、我々と一緒に何とか頑張り続ける生徒でも、結局、就職先が決まらないで卒業すると、相談する所も、人も、良くわからない不安から、それまで頑張ってきた分だけ、落ち込みが大きく、社会からの疎外感すら持ってしまい、外に出られなくなる子もいる、そうした所に対応できるのは国や自治体しかないと思う」とおっしゃっていました。本市が取り組む未就職高校卒業者雇用促進助成金事業は、どのようなものなのでしょうか。
4点目は、公共事業による景気雇用刺激策と地元企業育成の考え方についてお伺い致したいと存じます。施政方針に示された経済波及効果が高い公共事業の実施については、当たり前でありますが緊急性の低いものを造るのではないことを前提に、異論のないところであります。この効果をさらに高めるためには、本市の危機的経済状況に鑑み、発注に関する様々なルールを遵守しながらも、地元企業育成の観点から、酒田市に納税義務を有する方々に、より多くの機会を提供する配慮が必要ではないかと考えます。例えば、本市発注事業については言うまでもなく、間もなく始まる新高校建設などにおいて山形県発注であることは存知ながらも、地元酒田市の方々が、より多くの力を発揮できる状況を県側と協議するなどあってもよいのではないかと思うのでありますが、現状と今後の進め方についてお伺い致しておきたいと思います。
5点目は、住宅新築促進施策の考え方についてお伺い致したいと存じます。施政方針の中でも、経済波及効果の高い民間住宅建築への支援に積極的に取り組むと示されていることを踏まえ、改めて地元事業者による住宅新築工事に対する優遇措置の創設などは考えられないのか。例えば、お隣の庄内町の住宅政策が全国的にも注目されていることは皆様ご承知のことと思います。
次に、2番目の項目であります、地域経済の再生を図るための産業振興対策の実施について、3点お伺い致したいと存じます。
1点目は、酒田フェア、ネット販売など販路拡大支援の具体的進め方についてお示し頂きたいと思います。予算資料によりますと酒田フェア開催事業は450,000円、ネット販売拡大システム構築事業500,000円とありますが、具体的にどのような事業を行ない、結果どのような効果を目指すのかお示し頂ければと存じます。
2点目は、林業振興の強化拡大の具体的内容と工程についてお伺い致したいと存じます。施政方針に示されている、木づかい夢ネットなどとの連携、あるいは地域産材利活用支援事業、地場産材の利用促進の具体的内容についてお示し頂き、特に意見書でも指摘をさせて頂いた、農政サイドの考え方と土木、建築サイドの考え方に温度差があるように思えるところです。目的を達成していくためには、まず庁内関係部署の連携強化を図るための協議など、何をいつどのように進めていくのかと言う工程がとても大切になってくるものと考えますので、その点についてもお示し頂ければと思います。また、鶴岡市で取り組んでいる、地元産材利活用促進策として、公共事業に使用する木材の乾燥などに配慮するため、分離発注する方式などについて、本市では、これまで検討されたことがないのかお聞かせ頂きたいと思います。林業振興については、国が「コンクリートから木へ」というキャッチフレーズの下、公共事業に可能な限り木を使用する政策を進めるための議論が高まっているなど、極めて重要な取組みであるとの認識を致すところであります。
3点目は、産業クラスター創造事業、農商工連携による地産地消、観光メニューの開発の具体的内容と工程についてお伺い致したいと存じます。最近、農商工連携と言う考え方が、急速に定着しつつある中で、これが機会となり取組む体制のあり方まで踏み込んだ議論が急務であると認識致しております。示された農商工連携に係る予算は、商工観光担当部署の所管のようでありますが、当然その他の関係部署との連携なしにはあり得ないものと認識致します。横軸の新たなネットワークによる取組のスタートになることを期待いたす所でありますが、それらについて検討されている内容があれば、合わせてお伺い致しておきたいと存じます。
3番目の項目であります、心豊かに暮らし続けられる街づくりの推進について、いくつかお伺い致したいと存じます。
1点目は、教育環境の整備・充実における食材を含む民間委託の考え方についてお尋ね致します。
まず、施政方針の子育て・教育環境の整備・充実の項には、ハード面の整備のみについて述べられているわけでありますが、酒田市は最終的に、どのような子育て環境を目指し、どのような教育をもって、子供達を育成するのかに関するソフト面の取組みについても予算編成に当って、示す必要があるのではないかと思うのですが、市長施政方針であるがゆえに、独立した行政委員会である教育委員会の方針は入れられないのか、だとするならば教育関係予算編成に当り、教育委員会教育方針なるものが、あってもいいのではないかと思うところですが、ルール上の制限などあるのだとすればお示し頂きたいと思います。
次に、旧酒田市の中学校給食の民間委託を平成17年に実施するときに、直営方式と民間委託方式のコスト比較が検討されたとお聞きしているのですが、実施後4年以上経過した中で、実際はどのようになっているのか、お示し頂きたいと思います。合わせまして、民間委託の利点、あるいは課題があればお聞きしておきたいと思います。また、民間委託された後、子供たちから残念な不評が出されたこともありましたが、その後そうした点について、子供たちの声を聞く体制はどのようになっているのか、どのような声が出されているのか、お聞かせ頂きたいと思います。
次に、松原小学校において、試行的に食材購入も含めた民間委託を実施するとのことでありますが、その理念についてお示しを頂きたいと思います。また、民間のノウハウを活かすことによって、今以上に給食が良くなるようお願いをするとの説明をされていますが、なぜ直営による食材発注では今よりよくならないのか、改めまして、その根拠をお示し頂きたいと存じます。また、差し支えない範囲で、松原小学校の食材費の金額を示して頂きたいと存じます。
次に、集中改革プランとの関係でお尋ねを致します。施政方針の「質の高い行財政運営の推進」の項目に、集中改革プランの最終年度、本計画の達成に向けた取り組みを強化していくとしています。しかし、現集中改革プランには、給食の食材の民間委託など記されていないわけであります。集中改革プランの最終年度、しっかりとした総括がなされ、次の計画策定に向かうのが、市民生活を預かる行政の責任ある姿ではないのでしょうか。そこを曲げてまでも食材の民間委託を急がなければならない意義はどこにあるのかお伺い致します。
また、このような重要な課題に関して、議会に対して今から2ヶ月半前の昨年12月に、なぜ振って湧いたように出されたのでしょうか。集中改革プランの見直しが必要であるならば、それなりの期間を確保し、議論すべきであったはずでありますし、偽装請負が危惧される点については、関係機関との協議などを重ねる必要があったのではないでしょうか。なぜもっと早い時期に、市民・議会に示して、多くの議論を重ねる中から結論を導き出そうとする姿勢が示されないのか、残念でなりません。食材の民間委託に関する情報伝達を12月にした明確な根拠をお示し下さい。
次に、今回対象の松原小学校は試行だからということで、松原小学校の関係者のみとの議論で済ませることの合理性はあるのかと考える時、試行が終われば、順次進めていくという考えなのだと説明される。そうだとするならば、市全体の保護者・教職員あるいは地産地消に協力されている生産者、食育を進める担当部署を含めて、酒田の子供達をどう育てるか、そのために給食のあり方はどうあるべきかについて、協議会等を設置しながら、時間をかけて十分な議論を尽くすべきではないのでしょうか。その必要がないとするならば、その根拠をお示し下さい。合わせて、4月に始めなければならない明確な根拠をお示し下さい。
お聞きする所によると、本市の給食における地産地消率は、他の自治体に比べて高いものになっているとのこと。どのような努力をされてきたのかお聞きしておきたいと思います。現在、国全体でも地産地消率をさらに高め、その先に自給率を上げるという大きな課題に取り組んでいる状況にあります。民間委託した場合、この点に関して問題はないのか、利益追求を無視できない民間において、極めて重要な100%安全な食材確保と言う使命を担保できるのか。食育推進において、地域の生産者との交流の中から、学校・地域・家庭の連携が強化され、地域食材による給食を食べながら学び、地域を愛する心を育むなど教材的役割を阻害しないのか。細かい点では、アレルギー体質の子供たちへの対応はどうなるのか。お伺いをしておきたいと思います。こうして考えてみると、松原小学校1校の委託契約更新のついでに食材を含む民間委託を例え試行であるとしても、拙速に進めるべき問題ではないと、私は認識いたすところでありますが、いかがでしょうか。
2点目は、羽越線高速化に関する認識と今後の取組みについてお伺い致します。今回の施政方針においても、新幹線延伸と羽越線高速化の必要性を掲げているわけでありますが、市民の会と致しましては、より現実的な羽越線高速化に特化した取り組みを強化すべきと訴えている所であります。最近、新潟県の取り組み姿勢が減退気味になってはいないかと感じています。当局の現状認識と今後の取り組みについてお伺いを致しておきたいと存じます。
3点目は、酒田駅・駅周辺整備検討事業の具体的進め方についてお伺い致したいと存じます。予算額は、1,125,000円となっておりますが、平成22年度においてどのような取り組みがなされるのか、また、幅広く意見を聞きながら進めると言われておりますが、民間を含む協議会等の設置などについては、どのようなお考えなのか、設置時期、構成メンバーなど、現時点での計画をお示し頂きたいと思います。
4点目は、酒田港の重点港湾指定に向けた取り組みの現状と課題についてお伺い致したいと存じます。日本海側のリサイクル拠点として、近年の本市の取り組みは大きな評価を得ているものと認識いたすところであります。まずは、最近の酒田港の取扱高などのデータをお示し頂きながら、課題について共有させて頂きたいと存じます。
最後に5点目でありますが、「質の高い行財政運営の推進」における今後の取り組みについて2点お伺い致します。
一つは、保育園の民間移管に関する今後の考え方についてであります。施政方針の中でも明確に、保育園などの計画的な民間への移管を進めますと示されております。当然のことながら、集中改革プランの見直しの議論の中で、十分な検討がなされるものと認識いたすところでありますが、保育園の民間移管に関する課題を含む評価について、お示し頂きながら、考え方を具体的にお聞かせ頂きたいと思います。
二つ目は、市民サービス向上、信頼確保に向けた内部チェック機能の点検と強化の方向についてお伺い致します。今回発生した下水道料金徴収漏れなどのミスが起きないよう、内部チェック機能強化は、避けて通れないものと認識するところであります。例えば、行政サービス水準の維持・向上を図り、チェック機能強化が求められる一方で、職員削減の方向との一見相反する要求に対して、どのように取り組んでいくのかお伺い致します。また、今回の下水道料金に関する件が発生して以降、具体的にチェック機能の点検と強化に向けた対応は行なわれているのか、お聞きしておきたいと思います。
最後に、下水道料金徴収に係るミスが発覚以来、1年半もの間、なぜ議会にも、市民にも報告が無かったのでしょうか。その経過と考え方について、改めてお聞き致しておきたいと思います。
また、2月5日に行なわれた記者会見の際に、酒田市の舵取り役であり、最終責任者である阿部市長は、なぜ自ら出席して、市民の皆様方に率直に陳謝の意を発信しなかったのでしょうか。理由は分からないところでありますが、極めて遺憾なことだと言わざるを得ません。ことの重大さを考える時、例えミスが発生した時点では、ご自分が今の立場に立っていなかったとしても、現時点のトップに立つ阿部市長ご自身が、全ての職員の矢面に立って陳謝をし、一刻も早く信頼回復に向けた取り組み姿勢を示すことが、一般的社会常識ではないのかと考えることは、間違いでしょうか。また、行政執行をチェックする私達議会にも大いに責任があることも事実であります。必要であれば、私たち議員も一人一人、陳謝を致す必要があるものと考えます。しかし、この件に関する初めての記者会見で、昨年12月に就任したばかりの副市長が「大変申し訳ありません。担当職員の懲戒を検討しています」と言う発信で済まされることだったのでしょうか。昨年、12月議会での所信表明で、「私自身、このような思いで今後4年間、市民皆様の思いを大切に、市民皆様と夢、喜び、感動、苦しさなどを共有できる市政を目指し、全力で市政運営に取り組んで参ります」と宣言されていたではありませんか。犯人は誰だとか、最も処分されなければならないのは誰だとか、そういう次元の事件ではなかったのではないですか。まずトップが発信することが何よりも、市民の皆様からの信頼にお応えする姿勢ではなかったのでしょうか。この件に関して市長の率直なご見解をお伺いして、一問目と致します。
