県議会で始めての一般質問

地元後援会の皆さんが傍聴に来て下さいました
地元後援会の皆さんが傍聴に来て下さいました

 

緊張の中、山形県議会での初質問に立ちました
緊張の中、山形県議会での初質問に立ちました

 

「花は色そして香り 人は心そしてやさしさ」この何でもない当たり前の言葉が、私くしの人生の道標でございます。今から42年前、昭和44年3月小学校の卒業式の日、大好きな担任の先生が卒業アルバムに書いて下さった、はなむけの言葉でございます。以来、今日まで42年間この何でもない当たり前の言葉が、私くしの目標となり、この言葉に恥じない生き方であり続けたいと願いながら、時を刻んできたところでございます。しかしながら、何も難しいことなどないはずのこの言葉のような生き方が、未だ出来ていない未熟な人間であることを自覚しながら、この度第17回統一地方選山形県議会議員選挙におきまして頂戴致しました、重い責任を肝に銘じますと共に、山形県議会の先輩の皆様方のご指導を賜わりながら、憲法第93条に規定される議事機関の一員として、二元代表制のもとに健全なる地方自治の進展を図るために、吉村美栄子県知事を先頭に致します山形県当局、35市町村など、すべての関係者とご一緒に、山形県民皆様の命と生活を守るための歩みを進めさせて頂きたいとの思いを、冒頭に述べさせて頂きたいと存じます。

そして、私くしからも改めまして、3ヶ月前3月11日に発生致しました千年に一度とまで言われる未曾有の大災害、東日本大震災の犠牲になられました皆様方へ心よりのご冥福を、合わせまして今尚避難所や住み慣れた土地を離れ避難生活を余儀なくされておられます、多くの被災者の方々に、衷心よりお見舞いを申し上げさせて頂きたいと存じます。

初めに、選挙後初めての定例議会でございますので、私自身がお訴え申し上げて参りました事項や、所属いたしますローカルパーティ民主党山形県連が2011統一地方選に向けまして、県民皆様にお示しを申し上げましたローカルマニュフェスト「やまがた未来コンパス2011」に掲げます幾つかの点につきましてのご所見をお伺い致しておきたいと存じます。

一つは「地域が主役の時代に向う私たちの決意」と言う基本的考え方について、次のように記しております。

「2009年8月30日の歴史的政権交代は、明治維新以来の中央集権の国から、地域が主役の時代へと変革を進めよと、国民の皆様からお預かりしたものです。2011年統一地方選挙を契機に、いよいよ地域主権改革を前に前にと進めなければなりません。私たちは、二元代表制のあるべき姿を実現するために、次のような議会をめざして参ります。

決意1、行財政改革の進め方で、可能な分野に「事業仕分け」の手法を取り入れた取組みを進めます。

決意2、議員提案型条例制定などに積極的に取組みます。例えば、議会基本条例、自治基本条例、ユニバーサルデザイン条例など、地方議会、地方政府としての最も基本となる条例制定の必要性を強く認識し、実現をめざす決意でございます。」

例えば、東日本大震災から3ケ月以上が経過する現在、確かに誰一人これほどの大災害を経験したことがないとは言え、被災地復興の方向が中々見えてこない原因は何処にあるのでしょうか。一昨年、国民がより現場に近い地方自治体や地方議会に、もっともっと権限を含め分権すべきとの判断が下された歴史的大転換の意味は、政党論とか政局などとは無縁の時代認識であったと、私くしは今も強く信じているところでございます。そうした改革が道半ばでの大震災であったことは、本当に残念でならないところでありますが、大震災の復興が第一であることは今さら申し上げることではないと思いつつ、地域の現場でおきている有事に、最も近い地方自治体や地方議会の知恵がスピード感をもって活かされない現状は、まさに今回の大震災の大きな教訓として、一刻も早く変えなければならないものではないかと思うところでございます。

地方が誇りと気概を持って、自らの地域の未来を主体的に描いていくために「地域が主役の時代」をどのように認識し、何が必要なのか、就任以来激務をこなしながらも、ご自身の政治理念でございます「あったかい県政」を着実に進められております吉村県知事。また「平成24年度国の施策等に対する提案」におきましても、「地域主権改革の推進・地方財政基盤の確立」を訴えておられるわけでございます。国に求めることと同時に、自らが一歩踏み出し、我が山形県が地域主権改革の先駆的役割を担うためには何が必要かについて、吉村知事のご所見を承ることが出来れば幸いに存じます。

次に、酒田港の機能強化、発展計画の方向性についてお尋ねを申し上げます。

昨年8月3日に全国43の重点港湾の一つとして、指定を勝ち取ったことは山形県の産業、経済、雇用など実に多くの点におきまして、画期的なことであったと誇らしく思うところであります。そして、その重点港湾指定に向けて吉村県知事を先頭にした山形県上げましての取組みや、山形県議会議員皆様方のご尽力、酒田港関連企業にとどまらず多くの民間企業の皆様方の、惜しみないご努力に頭の下がる思いでございます。そしてさらに、その指定を契機に新たな酒田港の目指すべき方向について官民上げて、知恵の結集を図るための戦略会議や振興会議をいち早く立ち上げた点も、大いに評価いたすところでございます。

3月11日に発生致しました東日本大震災以来、東北地方における社会資本整備など、太平洋側に偏りすぎた状況であると言うこと、が明らかになりました。

そうした状況において、酒田港や山形空港、庄内空港などが災害支援の拠点として一躍脚光を浴びる中で、その役割を果たしていることも我が県にとりましては、次の時代に向っていく方向の一部が明らかになったことも事実であろうと思うのでございます。こうした予想外の状況も踏まえつつ、近未来の酒田港についていくつかお伺い致したいと存じます。

一つは、これまでの課題と今後の取組みについてでございます。かつて酒田港には、いつも外国産木材が丸太のまま、山済みになっていた時代があります。その後の高度成長期に繁栄を極めた重化学系企業が次第に衰退し、住友軽金属進出に期待を込めた時代、しかし、10年足らずで撤退を余儀なくされ、以来、酒田港は衰退の一途をたどってしまいました。しかしながら、社会は一転地球環境保全へと傾き、リサイクル産業の時代に向う現在、酒田港は、まさにここに活路を見出すことになったことは、官民上げての努力の賜物と存じます。しかしそうは言っても現実は未だ厳しく、酒田港の平成22年年間取扱高の内、約62%は酒田共同火力株式会社1社の燃料となる石炭1,694,087トンと石炭灰など関連物資263,355トンが占めていることを考えると、まだまだ行政の後押しの力を強める必要があると言わざるを得ないところでございます。

一方では、港湾運営に民の視点を取り入れることも重要ではないかと考えております。こうした点を踏まえつつ、重点港湾選定以降間もなく1年を迎えますが、これまでの課題と今後の取組みについて、県土整備部長にお伺い致したいと存じます。

次に、東日本大震災発生直後から県を上げての支援表明を強くなされました吉村県知事のご意向を受けまして、5月9日には東日本大震災復興支援山形県会議が招集されました。官民一体となった復興支援プログラムの構築に動き出し、今月10日には第2回の会議が行なわれております。この間、私自身も会議の傍聴、あるいは実際に民間企業の方々と釜石市の現状視察、合わせましてどのような分野での復興支援が可能なのかについての意見交換に同行させていただく機会を頂戴致しました。この度の大震災では、30年分、2500万トンとも言われる瓦礫が発生したと言われておりますが、まずは何よりも先にこの瓦礫の処理こそが、復興の起点であることは今さら申すまでもないことでございます。そして、我が山形県におきましては、先に述べさせて頂きましたとおり、重点港湾選定を頂戴致しました酒田港が、リサイクルポートとして大きな期待が寄せられたことを自覚する中から、支援会議におきましても第1回会議から、岩手県内の被災地を中心に、木材主体の瓦礫処理支援の実現が議論されております。気の遠くなるほどの瓦礫の処理をトラックなど陸路よりも、船が入れる港から一度に大量に運搬できる船による効率化を考えたものであり、大いに実現可能な有力な支援であると、私くしは大いに評価を致す所でございます。とにもかくにも、被災地の現場では3ヶ月以上も経過するのに、一向に瓦礫すらなくならない状況の中で、元気を出せと号令だけかけられても、苛立ちが募るだけだとの声が聞こえます。

さて、リサイクルポートを活用した、このスキームを実現するためには、一般廃棄物として処理をするための市町村同士の合意、市町村、国とのスムーズな進行を図るため、県同士の協議、バックアップ体制の構築を一刻も早く進めるべきと、強く思うところでございます。現在までの状況を踏まえ、山形県としてどのような支援に取組んでいかれようとしておられるのか、県土整備部長にお伺い致したいと存じます。

次に、7月29日を締め切りとする日本海側拠点港指定への取組みについて、お尋ねを致したいと存じます。

この日本海側拠点港募集要領の選定基準を見ますと、航路の拡大や貨物量の増大など、明確な数字目標が定められており、酒田港にとりましては極めて厳しい選定基準であろうと思われます。しかし、我が県において唯一の国際拠点港湾であります酒田港が、日本海側拠点港に選定されることは、まさに吉村県知事がご就任以来、極めて重要とのお考えの下に進められております政策でございます、中国・韓国・ロシアなどとの対岸貿易拡大にとりまして、重要なものと認識を致す所でございます。先頃、中国向け米輸出のためのくん蒸倉庫の指定が決まり、さらに日本海側拠点港選定となれば、いよいよ酒田港にとりましては21世紀の北前船構想実現が引き寄せられるものと確信いたします。まずは、このことに対します取組の姿勢と申しますか意気込みのほどをお聞かせ頂きたい点が一つ、取り組みの進捗状況、解決すべき課題、秋田港や能代港など、他港湾との連携によります計画の可能性、イベント開催などを含む強力なアピールの必要性などについて県土整備部長にお伺い致したいと存じます。

酒田港の振興についての質問の最後に、酒田港振興の取組みの強化における、一つの提案でございます。私くしもこの度、初めて県議会に席を置かせて頂きまして、たかだか2ヶ月足らずでございますが、山形市に滞在する時間が極端に長くなったわけでございます。そうすると人間とは不思議なもので、酒田港の潮の香りや日本海に沈む限りなく美しい夕日が遠くなり、リサイクル産業などに頑張っておられる方々との距離が遠くなるのでございます。山形県における国際拠点港湾の限りない振興のためには、担当部署を一課から権限を拡大する中で港湾局などに格上げして、トップの局長以下、局そのものを、潮の香りが毎日じかに届く、酒田港港湾事務所に置くなどの措置が有効であろうと考えるものでありますが、機構改革などを進める考えはないでしょうか、県土整備部長のご所見をお伺い致したいと存じます。

次に、本県におきます教育振興についてお伺いを致したいと存じます。

一つは、いよいよ来年、平成24年4月開校となります酒田光陵高校の開校に向けましての準備状況についてお尋ね致したいと存じます。これまで長い時間をかけまして、地元酒田市関係者の皆様方と徹底した議論を重ねてこられたご努力に、改めまして敬意を申し上げるところでございます。いよいよ開校まで一年を切ったことを踏まえながら、幾つかの点につきまして確認をさせて頂きたいと存じます。県立高校統合の目的は、少子化の進行に伴い現在の定員規模の縮小によります経営の合理化、効率化を進めるものと認識いたすところでございます。しかし、その目的達成のために、高等学校教育の理念を忘れてはならないことは、言うまでもないことでございます。例えば、酒田光陵高校は、現在の酒田工業高校、酒田商業高校、酒田北高校の県立3校と酒田市立中央高校の4校が統合されるわけでございます。これまで工業、商業、農林水産などの産業を教育する機関として、地元産業界に即戦力として対応できる能力を身につけるためのカリキュラムによって、育てられてきたとの自負があります。来年統合以降における、工業系、商業系のカリキュラムが、これまでと比較してどのように変化するのか、資格などはこれまでと変わりなく取得できる条件であるのかなどの点につきまして、少しご不安を抱かれております企業経営者の方々に、ご心配は無用ですとの丁寧なご説明はなされているものと存じますが、改めて現段階での方針につきまして、教育長にお示しを頂ければ幸いに存じます。

次に、高校再編整備計画におきます基本的な考え方についてお尋ねを致したいと存じます。

酒田光陵高校のほか、現在、県内各地におきまして高校再編の話が進行しております。それぞれの再編計画の内容及び進捗状況は、様々のようでございますが、幾つかの高校を統合し、新しい高校を設立していくという形が含まれているものがございます。

これまで、生徒の減少については、各学校の学級数を減じることにより対応されていたものが、中々歯止めがかからないことから、いよいよ学校の統廃合に進んできたということだと理解を致す所でございます。生徒数の減少につきましては、如何ともしがたい面があろうかと存じますが、ここで考えなくてはならないのは、再編後の高校のあり方についてでございます。

現在、各地域には、進学を目指した普通高校、産業界のニーズに応える即戦力の人材を養成している工業高校、商業高校、農業高校、水産高校などが配置されております。いずれの学校もそれぞれの地域におきまして、しっかりとした役割を担っておりますことは、いうまでもございません。さて、これらを統合し新しい学校にする場合、どのような学校を目指すのでしょうか。統合対象の学校の特徴を全て取り入れようとして、逆に特徴のない学校になってしまうなどの恐れはないのでしょうか。また、即戦力人材の養成をあきらめ、その役割を全て大学に委ねてしまうようなことはないのでしょうか。

高校再編が、単なる数合わせだけに終わるようなことがあってはならないと考えます。高校再編が未来の山形県にとりまして、より良いものにならなければなりません。学校配置や学科構成など、高校再編を進めるに当たりまして、県教育委員会としての基本的な考え方について、教育長にお伺い申し上げたいと存じます。

次に、児童生徒の心の問題についてお尋ね致したいと存じます。学校の統廃合があった場合など、従来の子ども同士の関係が変化し、新たな関係がつくられることから、子どもの心にひずみが生じたり、いじめ行動、ひいては、不登校などの問題に発展しかねないなどの懸念がございます。また、この度の大震災により、県内にも多くの児童生徒が避難しております。子どもたちの間に、新しい人間関係が作り出されております。山形ではありませんでしたが、転校してきた児童に対するいじめが行なわれたとの報道がございました。

今定例会には、避難児童生徒の心のケアのため、スクールカウンセラーを派遣する予算が提案されておりますが、避難してこられた児童生徒はもちろんでございますが、新たな人間関係をつくることになった、山形の子どもたちの心も、落ち着かない、不安定な状況にあるのではないかと心配をしているところでございます。この度の大震災を受けまして、高校生を含めた、県内児童生徒の心の状況に変化はないのでしょうか。また、避難してこられた児童生徒と共に、山形の児童生徒に対します心のケア対策は、どのように行なわれているのかにつきまして、教育長にお伺い致したいと存じます。

次に、人口減少社会を踏まえた施策について2点お尋ねをいたしたいと存じます。

一つは、少子化対策の推進について、こちらも吉村県知事の肝いりで創設されたと存じますが、子育て推進部が進めております政策につきまして、進捗状況、これまでの成果と課題についてお伺い致したいと存じます。昨年3月19日公布・施行されました「山形県子育て基本条例」の推進効果につきまして、現段階での評価は如何なものでしょうか。私くしは、本基本条例は制定そのものに意義深いとの評価を致しておりますし、画期的な基本条例として大いなる成果を期待する所でございます。

そこで、少し具体的な点についてお示しを賜わりたいと存じますが、2年前、平成21年6月定例会におきまして大内議員が一般質問で、病児・病後児保育の現状と今後の対策についてご質問なされております。議事録を拝読させて頂きました、福井県におきます先進的取組の調査を基にされた詳細に渡りますご質問に、敬意を表するものでございます。これに対しまして当時の鏡子ども政策監から「病児・病後児保育は、子育てと仕事の両立支援を進める上から、重要な役割と認識しながらも、様々な課題によって中々実施箇所が増えない現状」とのご答弁があったようでございます。

子育て世代は、一方でしっかりと働かなければならない、責任重大な働き世代でもあることから、特に都市部における核家族化や、近年増加傾向にある医療、介護、福祉など夜勤を含む交代制勤務の方々にとりましては、24間保育などと共に、重要かつ不可欠な施策の一つだと認識するものでございます。

山形県子育て基本条例制定を受け、病児・病後児保育の現状と課題、そして今後の方向について子育て推進部長に、お伺い致しておきたいと存じます。

次に、子育て世代の雇用確保対策についてお伺い致したいと存じます。私くしの居住地でございます酒田市の人口減少につきまして、少し触れさせて頂きたいと存じますが、平成17年11月合併から、昨年平成22年10月までの5年間で、およそ6,000人近く減少しているのでありますが、減少を自然動態と社会動態で比較致しますと、社会動態による減少が大きいのが特徴的です。そして、中でも働き盛りの子育て世代が、リストラや倒産などで職を失い、子供たちを連れて家族で都会に転出せざるを得ない状況だという点がございます。子育てを終了した比較的年齢の高い世代は、多少収入が悪くなっても、地元から離れたくない思いが強い傾向にあるためか、地元での再就職に向うのだと思うのですが、子育て世代はどうしても一定の収入を確保しなければ、子育てできないことが理由なのでしょうか、地元を離れても収入を優先して都会を目指す傾向にあるのだと考えるところでございます。こうした人口減少に歯止めをかけて、子育て支援を強化するためには、子育て世代の安定した雇用確保が重要な子育て対策の一つといわざるを得ないことになります。吉村知事が進めます雇用創出10,000人プランの達成や、新規学卒者雇用創出助成制度の充実がなされる一方で、子育て支援としての観点からどのような雇用対策がなされているのか、生活環境部長にお示しを賜わりたいと存じます。

そして、子育て政策の展開における、これら二つの観点に関して所管する部署についてみますと、働いていることを前提にした子育て支援は子育て推進部担当、職を失った子育て世代の雇用については生活環境部担当と所管が分かれているわけでありまして、子育て支援という政策推進の観点から見ますと、ワンストップサービスになっているのか、少し心配致すところでもございます。

最後に、山形県の美しい自然の原点、食料生産、食文化の源でもあり、全ての命の源であります水資源保全のための対策についてお伺い致したいと存じます。 さて、今年1月に明らかになりましたが、米沢の山林をシンガポール在住の個人が購入した件のような事案が発生しております。恐らく大震災の影響によって、海外資本によるこうした買占めは、一時ストップしているものと思われるわけでございますが、こうした事態にどのような対応をすべきか、という基本的な姿勢は明確にする必要があると考える所でございます。もちろん本県のみでの対応では済まされない部分が、多分にあるものと理解しながらも、現状1ヘクタール以上の山林売買は県に届出の義務がある以上、その目的や資金の流れ、売買以降の土地利用計画などについて、しっかりとチェックを行うことは、無秩序な山林開発や地下資源、中でも地下水源の保全などの観点から重要な政策の一つであるとの認識に立つことは、議論の余地もないことだと思うところでございます。また、少し角度の違うケースと致しまして、鳥海山の岩石採取に関わる事案についてでございます。鳥海山のケースは採取する岩石の量や、場所、現実的に国定公園に極めて近い一体的な自然の中にあり、現状、遠距離からの風景の中に、土がむき出しの状況がはっきりと見えるようになってきております。皆様方もご承知のとおり日本有数の湧水の里、牛渡川の清流を守る遊佐町にとりましては、鳥海山のふもとの水資源にも影響を与えかねないと思われます。いずれも、本県の良好な水資源の確保、特に、地下水等への影響が懸念されるところでございます。ついては、今後の水資源保全のための対策について、国など関係機関との協議は行われているのか、今後の対応の方向について、生活環境部長にお伺い申し上げまして、私くしからの一般質問とさせて頂きます。

吉村美栄子県知事より丁寧なご答弁を頂きました
吉村美栄子県知事より丁寧なご答弁を頂きました

国難というべき状況にあります現在、「政治は何をすべきか」と言う引き合いによく使われます、皆様よくご承知の「日本書紀」に記されております仁徳天皇のお話しを思わずにはいられません。仁徳天皇が高みから国を見渡した時、民のかまどから煙が上がらないのを見て、民の困窮を知り、租税を免除し、自らは貧しさに耐える事を率先して選択し、民の生活を豊かにしたと言うお話しです。まさに今が、この民のかまどから煙が上がらない状況だと認識を致す中から、政治の原点であると信じます「政治は生活である」ことの実現に、皆様方とご一緒に進んで参ることを、重ねてお伝え申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

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